治療方針-薬物療法
薬物療法の目的
精神科の治療においては、薬物療法と精神療法のどちらも重要な役割を持ちます。的確な診断のもとに、最適な薬物が適切に使われた場合、さまざまな精神症状を消失、あるいは軽減させることができます。薬物によって改善が期待できる症状として、抑うつ状態,躁状態,焦燥感,不安感,不眠,幻覚,妄想など、さまざまな症状があげられます。
対症療法的にこれらの症状を改善することができれば、患者様が本来有する自然治癒力の発現を期待できます。

当院の薬物療法
こころの病気でのお薬では、脳に直接作用して症状を抑える向精神薬が用いられます。
脳に作用して精神活動を改善する「向精神病薬」とは?
抗精神病薬
統合失調症の妄想や幻覚、意欲低下などに効果的。
抗不安薬
不安や恐怖、イライラ、緊張を軽減する。
抗うつ薬
うつ病や強迫性障害、社交不安障害の治療に用いられるもので、抑うつを改善する。
睡眠薬
脳の興奮を鎮め、気持ちを落ち着かせ、眠気を催させる
気分安定薬
躁病や躁うつ病の躁病状態の治療に用いられる。異常な気分の高揚を抑える。
副作用について
向精神薬は安全性が高く、医師の指示通りに服薬すれば、危険はありません。
副作用は、薬の種類によって異なりますが、口の渇きや便秘、排尿障害、不整脈、脱力感、筋肉のこわばりなどがみられることがあります。気になる症状が現れたら、医師に伝えてください。